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デューデリジェンスのプロが教える

企業分析力養成講座

企業分析力養成講座
企業分析力養成講座
著者:山口 揚平
出版社:日本実業出版社
出版日:2008/10/9

Amazon商品の説明より

「企業の価値」といわれて多くの人の頭に浮かぶのは、「株価=時価総額」だろう。しかし、M&Aの現場では時価総額は参考程度にしかならない。プロが見るのは、組織体系・オペレーション・事業戦略などの「目に見えない」企業の本質である。企業価値の本質を見抜くこの作業を、M&Aの現場では「デューデリジェンス」と呼ぶ。この本は、デューデリジェンスの実務のエッセンスを、一般のビジネスマンや投資家向けにわかりやすくまとめたものである。

本書では、企業分析の面白さをわかりやすく伝えるために、馴染みのある次の9社をとりあげた。

1 スターバックス
2 三菱地所
3 創通
4 ビックカメラ
5 GABA
6 JR東日本
7 横浜銀行
8 ミクシィ
9 任天堂

これらの企業を、デューデリジェンスの実践において役立つ「9つの視点」から分析している。たとえば、スターバックスであれば同社の「収益構造」という視点であり、JR東日本であれば「社会動向」、任天堂であれば「資本政策」である。

本書を一読すれば、「企業分析」が会計やファイナンスといった分野とはまた別の、独立した哲学と重要性をもつ世界であることがわかるだろう。そしてその知識は、これからのあなたのビジネスや投資のレベルを本質的に高めるものになるはずだ。

目次

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
ガイダンス
デューデリジェンスとバリュエーション
本書の構成
本書で取り上げる「分析と視点」
本書で取り上げる「企業」
COLUMN P/LとB/Sの有機的な関係
case1 スターバックス コーヒージャパン
企業概要⇒コーヒーではなく雰囲気を売る会社
財務分析の視点から⇒ドトールとの比較でわかるスターバックスの強さ
市場分析の視点から⇒市場規模の限界はまだ先
P/L(収益構造)の視点から⇒外資系企業としての注目点
スターバックスジャパンの株価のゆくえ⇒上場の本当の理由とは?
まとめ
COLUMN P/Lの順序は、交渉力を表している!?
case2 三菱地所
会社概要⇒総合不動産業をどう分析するか?
収益構造の視点から⇒収益の大小から分析のポイントを絞る
バランスシートの視点から⇒ストックで見た三菱地所の価値は4.6兆円
三菱地所の被買収リスク⇒割安度と株式取得可能性で判断する
まとめ
COLUMN 分析のプロはB/Sをどう見るか
case3 創通
企業概要⇒「ガンダム」が収益の要
市場の視点から⇒アニメ産業の市場は拡大傾向
財務分析の視点から⇒利益が伸びてもキャッシュが生まれないのはなぜか?
事業構造の視点から⇒バックキャスティングによる「10倍株」分析
経営陣の視点から⇒同族経営的な布陣で改革は可能か?
まとめ
COLUMN ビジネスシステムを考えよう
case4 ビックカメラ
会社概要⇒ゆるい連合で業界1位を追走中
市場の視点から⇒M&Aが続く家電量販店業界
競合構造の視点から⇒小売業の成功要因は「規模」と「範囲」
ビックカメラの巻き返しの一手は?⇒土俵をひっくり返す業態転換が必要
まとめ
COLUMN ビジネスシステムとROIC分析
case5 GABA
企業概要⇒英会話事業と教材販売で好評を得る
財務分析の視点から⇒前受金の使い方をNOVAと比較する
複雑な資本構成⇒紆余曲折を経た上場で多数のファンドが株主に
GABA発展シナリオ⇒NOVAに引っぱられていた市場をどう維持・拡大するか
まとめ
COLUMN キャッシュフロー ~お金の流れでわかる企業の健康状態~
case6 JR東日本
会社概要⇒運輸が主体だが、駅ビルなども積極展開
財務分析の視点から⇒利益もキャッシュフローも堅調
社会(需要)動向の視点から⇒人口は減少するが、鉄道の使用頻度は上昇する
飛行機VS新幹線⇒4時間以内なら鉄道が有利
非インフラ事業に拡大の余地⇒付加価値サービスで顧客単価アップを目指す
まとめ
COLUMN 利益とキャッシュはどう違う?
case7 横浜銀行
会社概要⇒信用が土台となる銀行業
マクロ経済の視点から⇒銀行の収益は金利動向に左右される
財務分析の視点から⇒銀行に売上や利益という概念はない
ビジネスモデルの視点から⇒サービスレベルを高めることが生き残りのカギ
まとめ
COLUMN デットとエクイティ
case8 ミクシィ
会社概要⇒収益の7割がSNS「mixi」
ミクシィの収入構造⇒PV(ページビュー)で決まる広告収入
IT企業における企業価値評価⇒DCF法と類似会社比準法
資本市場の視点から⇒日本の新興市場の特徴とは
ミクシィの投資状況⇒なぜ国債を買ったのか?
IT企業への投資のポイント⇒夢と現実をどうすり合わせるか
まとめ
COLUMN ソロスの再帰性理論
case9 任天堂
会社概要⇒かるた・トランプからDS・Wiiへ
財務分析の視点から⇒借金無しでも金利8%のコストがかかるワケ
市場環境の視点から⇒ゲーム業界は「水物」なのか?
任天堂の未来⇒ユーザビリティ追求型の企業へ
まとめ
COLUMN 「率」で考えること ~ROICとWACC~

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