| はじめに |
| 第1章 | ポーター?コトラー?ドラッカー?誰を信じればいいの? |
| 1-1 | 「戦略」は6種類あり、一般的なイメージよりも幅広い |
| ■ | 時代ごとに戦略にも流行り廃りがある |
| ■ | さまざまな戦略の共通点を見つけることで、使いこなせる |
| 1-2 | 「事前にトップダウンで分析して立案するもの」という思い込みが戦略をダメにする |
| ■ | 「戦略」という言葉の使われ方がややこしくしている |
| ■ | 実務家が思い描く「戦略」が、戦略の可能性を潰している |
| ■ | 戦略論者は「戦略」をどう一言で説明しているか |
| 1-3 | ポーター流の戦略だけが正しいわけではない |
| ■ | すべての戦略の目的は「企業勝ち続けるための意思決定」 |
| ■ | 戦略が役に立たないのでなく、正しく使っていないだけ |
| 1-4 | 6つの戦略論がわかれば、実務に十分活かせる |
| ■ | 実務家の目線で「要は、戦略をどう使うか?」を考える |
| ■ | 戦略を「実務上の意思決定」で分けてみる |
| ■ | 6つの戦略論①日本企業の強みである「改善基点型」 |
| ■ | 6つの戦略論②もっともオーソドックスな「計画基点型」 |
| ■ | 6つの戦略論③選択と集中を行う「環境基点型」 |
| ■ | 6つの戦略論④ポジション至上主義に反論する「資源基点型」 |
| ■ | 6つの戦略論⑤ベンチャーや成長企業で功を奏す「ビジョン基点型」 |
| ■ | 6つの戦略論⑥従来型の戦略へのアンチテーゼ「創発基点型」 |
| 1-5 | 戦略が“どこ”を基点にしているかに注意する |
| ■ | 1つの戦略だけ使っても成功することはない |
| ■ | 各論者の戦略は複雑に入り組み、重複していることも |
| ■ | 6つの戦略を知っていれば、どんな経営課題にも対応できる |
| 1-6 | すべての企業に応用できる2社のケース |
| ■ | 製造業とサービス業1社ずつに各戦略を適用して考察する |
| ■ | ①化粧品メーカー「大江戸化粧品」 |
| ■ | ②不動産業者「オダコーポレーション」 |
| 第2章 | より安く、より速く、より正確に! ①改善基点型 |
| 2-1 | 経営者が意思をもって継続すればカイゼンも戦略と化す |
| ■ | カイゼンは日本独自の戦略となった |
| ■ | 現場改善こそが“低リスク高成長”の意思決定になることもある |
| ■ | 「オペレーションの効率化は戦略ではない」というけれど |
| ■ | カイゼンも継続すれば初めて戦略になる |
| 2-2 | 徹底したデータ分析と継続的なPDCAを実現するための策定ステップ |
| ■ | 徹底的なデータ分析とPDCAが特徴 |
| ■ | 改善基点型戦略の策定ステップ |
| 2-3 | 製造現場、顧客対応現場、間接部門を対象に展開していく |
| ■ | Q・C・Dで目標を明示してカイゼンしていく |
| ■ | TQMで会社全体のパフォーマンスを上げられるか |
| ■ | 経営全体の改善・経営品質では、使いこなすには複雑すぎる |
| 2-4 | 改善基点型は現場主体のデータ主義 |
| ■ | 改善は戦略の反対ではない |
| ■ | 意思決定の主体はボトムアップだが、思考スタイルはデータ主義 |
| ■ | 破壊的イノベーションが生まれにくいことがデメリット |
| ケースでわかる改善基点型による問題発見、診断、処方箋 |
| ◆ | ①大江戸化粧品は現場改善に経営層が関与することによって従業員の士気を高めた |
| ◆ | ②オダコーポレーションではクレームを防ぐことを最優先にした |
| ◆ | 改善基点型ケースのまとめ |
| 第3章 | 計画を立てて実行せよ!②計画基点型 |
| 3-1 | 計画基点型はもっともオーソドックスな戦略策定 |
| ■ | 綿密に計画し、忠実に実行する計画基点型 |
| 3-2 | 計画基点型に対する3つの疑問 |
| ■ | 戦略についての批判は何十年前からいわれている |
| 3-3 | 経営計画不要論に対する対応①ローリング方式 |
| ■ | 現実と計画とのズレをローリングで修正していく |
| ■ | 「毎回新しい3ヵ年計画を策定する」パターンの留意点 |
| ■ | 数字合わせとローリングはまったく違う |
| 3-4 | 経営計画不要論に対する対応②シナリオプランニング |
| ■ | 環境予測のために生み出されたシナリオプランニング |
| ■ | 自動車メーカーのエンジン部門におけるシナリオプランニング例 |
| ■ | 外部環境の見方について認識を共有することもできる |
| ■ | シナリオプランニングが下火になった理由 |
| 3-5 | 経営計画不要論に対する対応③現場での実行性 |
| ■ | 現場と乖離せずにトップダウンを実現するには? |
| ■ | 現場の実効性を高める「目標管理」と「ボトムアップ」 |
| 3-6 | それでも計画基点型が廃れない理由 |
| ■ | 学術的には見る影がなくとも、実務の世界では定着している |
| 3-7 | 計画基点型は分析的に目標を立て、施策展開を検討するもの |
| ■ | 「計画を立てて実行する」に尽きる |
| ■ | デメリットがあってもやめられない理由がある |
| ケースでわかる計画基点型による問題発見、診断、処方箋 |
| ◆ | ①大江戸化粧品は経営計画を変え、目標を個人に落とし込んだ |
| ◆ | ②オダコーポレーションはシナリオプランニングで仮設を立てた |
| ◆ | 計画基点型ケースのまとめ |
| 第4章 | 業界内の立ち位置で勝敗が決まる!③環境基点型 |
| 4-1 | 戦略部0無の立役者であるポーターの功績 |
| ■ | 戦略においては、コトラーやランチェスターよりもポーター |
| ■ | ポーターの基本概念①業界構造分析 |
| ■ | ポーターの基本概念②競争の基本戦略 |
| ■ | ポーターの基本概念③バリューチェーン(価値連鎖) |
| 4-2 | ポーターに見る環境基点型の本質は「普遍的勝ちパターンの追及」 |
| ■ | 普遍的に通用する成功モデル・勝ちパターンを追及している |
| ■ | 明快ゆえに、経営者やビジネスパーソンに受け入れられた |
| ■ | 環境基点型に対する疑問 |
| 4-3 | 環境基点型への批判を克服する手段①「HOW」を実現するブルーオーシャン戦略 |
| ■ | 単なるあとづけにしないためには、「What」ではなく「How」で挑む |
| ■ | 差別化要因の作り込みを実現するブルーオーシャン戦略 |
| ■ | 4つのアクションでさらに差別化要因を作り込む |
| 4-4 | 環境基点型への批判を克服する手段②ダイナミックな競争戦略 |
| ■ | ポーターも不確実性を認識していた |
| ■ | ダイナミックな競争戦略①コーペティション戦略 |
| ■ | ダイナミックな競争戦略②アライアンス戦略 |
| 4-5 | 環境基点型への批判を克服する手段③内部資源への視点 |
| ■ | ポーターは内部資源を軽視しているわけではない |
| 4-6 | 環境基点型は戦略転換時にもっとも威力を発揮する |
| ■ | 「普遍的な勝ちパターン」に尽きる |
| ■ | フレームワークが多くても、自社で成功できるかは別 |
| ケースでわかる環境基点型による問題発見、診断、処方箋 |
| ◆ | ①大江戸化粧品はリサーチを行ない、顧客の志向を分析した |
| ◆ | ②オダコーポレーションはビジネスモデルの転換を図った |
| ◆ | 環境基点型ケースのまとめ |
| 第5章 | 社内の経営資源が競争力の源泉だ!④資源基点型 |
| 5-1 | 経営資源こそ競争戦略の源泉という考え方 |
| ■ | 業界内のポジショニングよりも経営資源が大事 |
| ■ | 行きたいポジショニングに誰でも行けるわけがないという現実 |
| ■ | 古典派経済学の前提が崩れ、当然のことを意識せざるをえなくなった |
| ■ | 社内の資源だけで完結するわけではない |
| ■ | 経営資源の4分類 |
| 5-2 | 経営資源の競争優位性 |
| ■ | VRIOフレームワークで競争優位性を築く |
| ■ | 経営資源の評価項目①価値 |
| ■ | 経営資源の評価項目②希少性 |
| ■ | 経営資源の評価項目③模倣困難性 |
| ■ | 経営資源の評価項目④組織体制 |
| 5-3 | 資源基点型で考える第1ステップ 現状資源を棚卸しする |
| ■ | 資源基点型の戦略づくりは2ステップで進める |
| ■ | 現状資源を棚卸しする |
| ■ | 棚卸しした資産を評価する |
| 5-4 | 資源基点型で考える第2ステップ 戦略展開を考える |
| ■ | 資源拡充の戦略展開を考える |
| ■ | ①ボトルネック対応戦略 |
| ■ | ②ベンチマーキング戦略 |
| ■ | ③コアコンピタンス展開戦略 |
| ■ | ④ボトルネック逆転戦略 |
| ■ | 資源基点型戦略の発想法にブルーオーシャンを用いる |
| 5-5 | 資源基点型はトップダウンで社内の機能上の強みを深堀りするもの |
| ■ | 「競争力の決め手は社内の経営資源である」という考え方に尽きる |
| ■ | 誤って使うと課題の真因を見逃すこともある |
| ■ | ダメな経営者やコンサルタントほど「意識改革」を安易に叫ぶ |
| ケースでわかる資源基点型による問題発見、診断、処方箋 |
| ◆ | ①大江戸化粧品は自社の思い込みを排し、「顧客価値」を探った |
| ◆ | ②オダコーポレーションは見つけた強みを共有化した |
| ◆ | 資源基点型ケースのまとめ |
| 第6章 | 経営者の価値観を最優先して大きな絵を描け!⑤ビジョン基点型 |
| 6-1 | 戦略を立てるためには目標が必要なので、ビジョンが用いられる |
| ■ | ビジョンは大切だけど、実際にはどうすればいいのか |
| ■ | 戦略を立てるためには目標がいるので、ビジョンも必要 |
| ■ | ビジョンは分析後の戦略策定時の評価軸となる |
| 6-2 | 「よいビジョン」BHAGとその4つの要件 |
| ■ | ちょっとむずかしビジョンが社員全員を鼓舞する |
| ■ | BHAGの4つの切り口 |
| ■ | いままでの経験から見たよいビジョン |
| 6-3 | 優等生の答えではなく、尖ったビジョン構想力が必要 |
| ■ | ビジョンは大人数ではなく、経営者個人や少人数の熱意から生まれる |
| ■ | ビジョンは理屈から生まれるものではない |
| ■ | ビジョンを生み出す起業家人材 |
| ■ | ジュニアボードで「経営者の目線」が生まれる |
| 6-4 | ビジョンを浸透させる方法①愚直なコミュニケーション |
| ■ | ビジョンが機能するかどうかは「社内浸透」にかかっている |
| ■ | 上位下達のビジョンは失敗する |
| 6-5 | ビジョンを浸透させる方法②2つの物語 |
| ■ | ストーリーテリングが有効 |
| ■ | ①ビジョン策定までのストーリー |
| ■ | ②ビジョン実現に向けてのストーリー |
| 6-6 | 大きな絵を描き、社員へ浸透させて施策を展開する |
| ■ | 「描いたビジョンをどう実現するか」に尽きる |
| ■ | 環境や自社資源に左右されないことがメリット |
| ■ | 経営者の資質に左右され、ただのワンマンになることも |
| ケースでわかるビジョン基点型による問題発見、診断、処方箋 |
| ◆ | ①大江戸化粧品はジュニアボードを組織して高い目標を掲げた |
| ◆ | ②オダコーポレーションは経営理念を経営者が自覚し、新たなビジョンを掲げた |
| ◆ | ビジョン基点型ケースのまとめ |
| 第7章 | 走りながら考えよ!⑥創発基点型 |
| 7-1 | 事前に戦略を策定することへの反論の2つの潮流 |
| ■ | 「計画基点型」や「環境基点型」に対するアンチテーゼ |
| ■ | 環境は絶えず変化するので、事前に予測した戦略は意味をなさない |
| ■ | 意図せざる戦略で成功したホンダ |
| ■ | 日本企業の成功要因を説明した「知識創造理論」 |
| ■ | 「見えない目標」を扱う点が改善基点型とは異なる |
| 7-2 | 「意図せざる」は創り出せるのか? |
| ■ | 金融危機以降にボトムアップが見直された |
| ■ | 戦略論に批判的な人にも受け入れられる戦略論 |
| ■ | 「意図せざる」ものは創り出せないから、何もしないほうがいい? |
| ■ | 創り出せないものでも、環境作りまではできる |
| 7-3 | 意図せざる成果を生む環境条件の整備①ビジョン |
| ■ | ビジョンは幹部、計画は現場 |
| 7-4 | 意図せざる成果を生む環境条件の整備②組織形態 |
| ■ | 各社員が常に考える「学習する組織」を作る |
| ■ | 「個店主義」と「権限委譲」を貫いてきたオオゼキ |
| ■ | 「自立分散型組織」を実現した未来工業 |
| ■ | 非効率でも「遊び」を入れて、学習する意欲を向上させる |
| 7-5 | 意図せざる成果を生む環境条件の整備③社内空間 |
| ■ | 空間共有で仲間意識を育み、情報共有を実現する |
| ■ | 美的環境で創発を生み出す「場」を作る |
| 7-6 | 意図せざる成果を生む環境条件の整備④評価制度 |
| ■ | 実質的な行動指針として評価制度を作る |
| ■ | 成果主義による短期業績視点から中長期的なプロセス評価へ |
| ■ | 「人材育成」と「前向きな失敗」を評価する |
| 7-7 | 意図せざる成果を生む環境条件の整備⑤開発方法 |
| ■ | 「意図的に失敗」しろといわれても、実際には無理 |
| 7-8 | 試行錯誤しながら知恵を絞り、意図せざる成果を生み出す |
| ■ | 不確実性の高い状況では効果的 |
| ■ | 創発基点型のデメリット |
| ケースでわかる創発基点型による問題発見、診断、処方箋 |
| ◆ | ①大江戸化粧品は提案制度を作り、開発体制を変えた |
| ◆ | ②オダコーポレーションはプロセス型評価制度を導入し、クロスファンクショナルチームを立ち上げた |
| ◆ | 創発基点型ケースのまとめ |
| 第8章 | 6つの戦略すべてをバランスよく使いこなす |
| 8-1 | 2軸のマトリックスで戦略論を俯瞰する |
| ■ | 事前か事後か、分析的か直観的か |
| 8-2 | 戦略タイプによって処方箋はこんなにも違う |
| ■ | 6つの戦略のケース分析 |
| ■ | 戦略ごとに処方箋の方向は大きく変わる |
| 8-3 | 「正しい意思決定」は本当に可能か? |
| ■ | 「人間の認識の制約」がさまざまな戦略を生み出した |
| ■ | 経営論はあとづけで評価しているにすぎない? |
| ■ | データは嘘をつかない? |
| 8-4 | 実務家は戦略をどう“使う”べきか |
| ■ | 「事実」を事実として受け入れられない宿命を乗り越える |
| ■ | 戦略に新旧はなく、優劣もない |
| ■ | 多様な戦略タイプが解釈方法として並列していることが望ましい |
| |
| おわりに |
| 参考文献・引用文献 |